Cazqui's Brutal Orchestra LIVE 000 "Dēmonstration"
Cazqui’s Brutal Orchestra本格始動の幕開けとなるライブ、Cazqui's Brutal Orchestra LIVE 000 "Dēmonstration”が、11月19日に青山RizMにて開催された。
このライブは、Cazquiの活動を待っていたファンにとって待望であったことはもちろん、約2年半ぶりのステージ復帰となるCazquiにとってもまた、非常に特別なものであった。
「新たなる始まり」とも言える特別な公演。
チケット料金は、Cazquiをはじめとするチーム全体の総意で無料にした。
待っていてくれた人が少しでも喜んでくれたら、そんな思いから企画されたライブだったからだ。
申し込みには、会場のキャパをはるかに超える応募が殺到し、たくさんの人に観てもらえるという嬉しさの反面、たくさんの人が来れない状況があることが申し訳ない、という思いも強くあったという。
ライブ直前に行われたリハーサルでも、Cazquiもそして同じステージ立つクルーたちも、みんなが同じ思いでこのライブに向き合おうとする姿が印象的だった。
––そうして迎えた11月19日。
東京は天気にも恵まれ、始まりの日にふさわしい光が溢れていた。
18時30分を少し過ぎたころ、暗転された会場に荘厳なSEが鳴り響く。
この日のオーケストラクルーは、Cazquiの他に、ボーカル・架神(DEXCORE)、Cazquiの横に立つギタリストにはDaichi、ベース・Boogie(JILUKA)、ドラム・Zyean(JILUKA)という5人。
幕がゆっくりと上がると、逆光に照らされたオーケストラクルーのシルエットが浮かぶ。
ついにこの時が来た。
1曲目は「THE BUTTON EYES」。
11月1日に突如としてMVが発表された、Cazquiの世界を存分に感じられる楽曲である。
攻撃的かつ、美しさも併せ持つこの楽曲に、オーディエンスの動きが重なる。
「THE BUTTON EYES」に、またさらに命が吹き込まれていくようだった。
間髪入れずに披露されたのは、「DEBRIS」。
初披露の新曲にも関わらず、リズムに合わせて揺れるフロア。
初めて聴いたとは思えないほどの一体感は、圧巻の一言。
完全にCazqui’s Brutal Orchestraの世界へと誘われるようなSEの後、披露されたのは「幻紫蝶-ヴァイオリア-」。美しくも激しい旋律が紫色の照明とともに会場を包み込んでいく。
そして、「The rupture of a blood vessel」〜「OSWALD」と、これまでにCazqui's Brutal Orchestraとして世の中に放った楽曲もまた、「現在」に綺麗に溶け込んだ。
続いて披露されたのは「光葬」。
ボーカル架神のクリーントーンが美麗に響くメロディと、胸を揺さぶれるようなシャウト。
アウトロでCazquiとDaichiが背中を合わせて、息のあったツインリードを魅せると、会場はさらにヒートアップしていく。
続く「THE HEAVEN’S OPEN」は、情景が浮かぶようなメロディラインが秀逸。
そこにCazquiならではのエッセンスがふんだんに入った、これもまたCazqui's Brutal Orchestraだからこそ表現できる楽曲だと感じた。
聴いた瞬間に身体が動いていくフロアの風景も、素晴らしく綺麗だった。
「ラスト!!めちゃくちゃ早えよな、時間なんて一瞬で過ぎちゃうからしっかり見とけよ!」
という架神の叫びから、ラストは「THE FANATIC DANCERS」。
キャッチーなメロディと激しさが共存する楽曲に、会場が一つになっていく。
駆け抜けるように本編が終了。
Cazqui's Brutal Orchestraの世界が具現化されていく瞬間の一つ一つが、言い尽くせないほど煌びやかだった。
鳴り止まないアンコールの声。
仄暗いブルーの照明の中に登場したオーケストラはそのまま、水中をゆらめくような流麗なバラード曲を披露した。
楽曲の名は「AQUARIUM」。
光と音が見事に溶け合って、会場に深い余韻を残していた。
その余韻の中、スクリーンが降り、ここで特別な出来事が起こることが予告される。
なんと、これからこの場で新たなMVを撮影するというのだ。
新たなMV曲として選ばれたのは「DEBRIS」。
本編の2曲目に披露され、新曲とは思えない一体感を生み出したあの曲だ。
この時間で「DEBRIS」を3回演奏し、撮影が敢行されたのだが、
1回目の撮影は、オーディエンスがそれぞれのスマホで撮影するといった、斬新な試みだった。
2回目は、ステージのオーケストラクルーがフロアを撮影し、
3回目は完全にステージとフロアが一体化したライブシーンが撮影された。
さすがの一体感を見せたオーディエンスたち。
このMVもどんな作品として仕上がるのか、完成が非常に待ち遠しい。
3回目の「DEBRIS」に続けて、そのまま畳み掛けるように披露されたこの日最後の曲は「THE BUTTON EYES」。
会場が揺れるほどのヘドバンの嵐、挙がる手、ハンドクラップ、大きく振られた拳。
ラストの「THE BUTTON EYES」は、視覚も大いに刺激される「音楽」となっていた。
圧倒的な存在感と世界観を見せつけたCazqui's Brutal Orchestra。
この日の最後には、未来もしっかり見せてくれた。
2023年3月7日。
この日のメンツにバイオリンの弓代星空と、マニピュレーターのVelladonを加えた7人のオーケストラが、新宿BLAZEで無料のワンマンライブを行うことが発表された。
「見れない人がたくさんいたことは、すごく申し訳ない」というCazquiの思いから、なるべく多くの人が来れる場所を選んでの開催となる。
表に出ていない時でも、日ごとに進化を続けているCazqui's Brutal Orchestra。
これからの動きにも目が離せそうもない。
Cazqui's Brutal Orchestra LIVE 000 "Dēmonstration" SET LIST
1.THE BUTTON EYES
2.DEBRIS
~SE
3..幻紫蝶-ヴァイオリア-
-The rupture of a blood vessel-
4.OSWALD
~SE
5. 光葬
6. THE HEAVEN’S OPEN
7 THE FANATIC DANCERS
~encore
en1.AQUARIUM
en2..DEBRIS
en3.THE BUTTON EYES
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